要点
コグネックスの分類テクノロジは、ディープラーニングAIを使用して、自動車、エレクトロニクス、包装、ライフサイエンス分野の識別、選別、欠陥検出を自動化します。
- 自動車向けアプリケーション: 視覚的に複雑な環境にあっても、スパークプラグなどの部品を色や形状要素で識別、カウント、分類します。
- エレクトロニクス産業: グレアや素材のばらつきを許容しつつ、傷やくぼみなどの表面欠陥を検出・分類します。
- 包装ソリューション: 複数の品目をパッキングする構成やパッケージングの微妙な違いを識別し、正確な選別を行います。
- ライフサイエンス: 癌細胞を分類し、組織サンプルをモフォロジィに基づいてグレーディングして、複雑な病理学的作業を自動化します。
部品とコンポーネントの分類は、複数の品目を識別し、生産ラインの用途に合わせて仕分けする必要がある場合など、複雑なアセンブリ検証に役立ちます。インラインプロセス制御と継続的なプロセス改善には、分類が不可欠であり、問題が大きくなる前にミスを捉えるのに不可欠なデータを提供します。
マシンビジョンは驚異的に進歩しましたが、形状、サイズ、位置が異なる対象物やコンポーネントを検出するには、従来、人の目という柔軟性が必要でした。最も強力なコンピュータ駆動の検査システムでさえ、騒がしい、パターン性の高い背景や鏡面反射のような画質の問題によって混乱することも少なくありません。
このような条件は、ビジョンアルゴリズムが信頼性の高い精度で対象物または対象領域を見つけることを非常に困難にします。自動システムが、関連性のない特徴を無視して対象領域を正常に識別することは、時間がかかると共に容易ではありません。
このようなシナリオで、アプリケーションが複雑な特徴や対象物を検出するために自動化した演算精度を要求する場合、プログラミングに頼るのではなく、画像の例で学習するディープラーニングベースのAIツールが役立ちます。この自己学習アルゴリズムを使用すると、色、テクスチャ、素材、パッケージ、欠陥などの種類で部品を探し、クラスに仕分けるという新しい機能が発揮されます。
AI搭載の分類ツールがさまざまな産業でどのように役立つのかを見てみましょう。
自動車産業向けディープラーニングによる分類
多くの自動車アプリケーションでは、バーコード読み取り、あるいは光学文字認識 (OCR) 技術で識別し、バーコードやシリアル番号をデコードしています。しかし、コード読み取りや英数字をサポートしていない環境では、メーカーは視覚的な識別を行う必要があります。これは、予期しない場所で識別が発生したり、視覚的なばらつきや違いが発生するという問題や、部品を計数または仕分けする必要がある、またはマーカに従って分類する必要があるなど、複雑になる場合もあります。
ある自動車メーカーが部品メーカーからスパークプラグの出荷を受けているとします。プラグは、複数の車種に対応して、色やマーキングが異なります。プラグが異なる色のトレイでプリアセンブリの生産ラインに到着すると、自動検査システムは、それらを識別、カウント、分類してデータをアセンブリ用のロボットに渡す必要があります。これを行うには、自動化システムが異なる色のスパークプラグを区別する必要があります。これは、ロボットに重要なアセンブリ情報を提供するのみでなく、邪魔になるトレイの背景色を無視する作業が伴います。
このような分類の課題には、AI搭載のツールが必要です。個々のマーキングに紛らわされず、その形状要素と寸法に基づいてスパークプラグの通常の外観を一般化し、色で分類することができます。これを行うために、コグネックスのディープラーニングのようなディープラーニングベースの画像解析ツールは、ラベル付きの登録画像を使用して、スパークプラグの外観を一般化してトレイ上のプラグを計数します。そして、色で並べ替え、このデータをアセンブリ用ロボットに送信します。
エレクトロニクス産業向けディープラーニングによる分類
非常に厳しい許容値を設定している電子ハードウェアメーカーの場合、コンポーネント上のあらゆる表面欠陥は、製造プロセスの早い段階で細心の注意を払って検出し、カタログ化する必要があります。これらのコンポーネントの金属面は反射グレアを引き起こし、カメラが捉える部品の外観を変えてしまうため、検査システムが混乱する可能性があります。
アセンブリで発生するコンポーネントの打痕、傷、汚れなどの一般的な欠陥は、表面が粗い、質感が違う、反射するなどの要因により、生産の初期段階で識別することが困難です。さらに、これらの欠陥は、特定の照明条件下でしか見えないため、不均一な照明により生じるコントラストによって、局所的な変化としてのみ現れます。
同時に、検査システムは、正常なばらつきや、材料表面に自然発生するが重要でない異常を許容しなければなりません。エレクトロニクスメーカーは、ディープラーニングベースのツールを使用して、標準および特殊でない照明を使用して、向きに関係なく一般的な欠陥を検出し、まぶしいグレアや重要でない異常を無視し、共通の属性で仕分け、分類することができます。
一般的なアプリケーションの1つは、表面欠陥を分類して品質管理を行います。AIツールは、それぞれの欠陥タイプを、それぞれの共通の特性に従って独自のクラスまたはタイプに選別できます。たとえば、モデルは、金属表面に一般的に存在する法則に従って、「汚れ」「くぼみ」「傷」から「打痕」を選別できます。打痕は1つとして同じではないため、メーカーはディープラーニングを使用して、打痕共通の特性を概念化し、一般化して、打痕を正しく識別する必要があります。
これを行うために、ディープラーニングベースの検査システムは、コンポーネントの金属表面に関する状態情報を組み込み、表面欠陥の形状要素、寸法、テクスチャにおいて信頼性の高いモデルを構築します。その後、打痕や傷などの欠陥は、正常な表面テクスチャから外れたテクスチャを持つ領域として表示され、異常(または不合格や「悪い」画像)としてフラグが立てられます。そこから、共通の特性を持つすべての「悪い」画像は、打痕、汚れ、くぼみ、傷などの一般的な特徴で選別されます。
特定の欠陥の種類が機能的なダメージを与えず、メーカーが許容している場合は、システムは、そのクラスを許容し、生産の次の段階に進むことを許可する決定を下すことができます。
パッケージ産業向けディープラーニングによる分類
バーコードを使用しない外観ベースのパッケージ識別は困難です。このような場合、検査システムは、製品やバッチの外観の正常および予想されるへかのみでなく、不均一な照明によるコントラストが原因の局所的な変化によりパッケージの外観が変化する場合にも敏感である必要があります。
消費財・食品および飲料など、複数の商品をパッキングする場合、同じ商品を異なる配置で収納する際に、検査システムは、ラッピングの微妙な違いを即座に認識して(照明条件によっては難しい)、2つの異なるクラスに分類する必要があります。
たとえば、同じバーコードラベルが貼られた全く同じの4個入りのトイレットペーパーのパックが2個あり、1つはそのまま箱詰めされ、もう1つは包装してから箱詰めされたとします。マシンビジョン検査システムで、この微妙な違いを検出させるためには、様々な選択基準をプログラムして、微調整を行い、検出アルゴリズムを最適化する必要があります。
ディープラーニングベースの画像解析はその代わりに、人間と同様、2つの異なるパッケージクラスを区別することを学習します。両方のパックのラベル付き画像を元に、システムは包装が追加されている方を区別し、それを認識して仕分けることができます。
ライフサイエンス産業向けディープラーニングによる分類
癌細胞は、それぞれが固有で形態は予測不可能です。実際、種類が同じ癌細胞でも、共通の特徴を持ちながら、その大きさや形は異なります。乳癌細胞を「作る」ものを病理学者がはっきりと指摘することはほぼ不可能です。細胞病理学では、残念ながら、「見れば分かる」としか言いようがないのです。
ディープラーニングベースの欠陥検出ツールは、さまざまな無数の癌細胞を学習することによって、このハードルを克服し、健康な細胞の自然で正常なばらつきをすべて頭に置きながら、異常を表すものをすべて正確にフラグを立てることができます。また、細胞の分化度をグレーディングする場合でも、ディープラーニングベースのツールは、特定のモフォロジィに従ってすべての異常画像を分類できます。これは、プログラミングに固有の制限により、マシンビジョンでは処理できないタスクです。
たとえば、前立腺癌細胞は、「グリソンパターン」(腺状構造の度合い)に従って、1~5のスケールで階層化されます。「1」は均一、「5」は不規則かつ特徴的です。ディープラーニングベースのツールは、文化度基づいて、1〜5に階層化された細胞組織がどのようなものに見えるかのモデルを組み込むことによって、検査を自動化するのに役立ちます。分類ツールは、その外観に基づいてすべてのサンプルを適切にソートすることができます。コグネックスのディープラーニングのようなツールは、1つの画像の対象領域に焦点を当てることで、シーンに複数のシーンが含まれている場合でも、これを行うことができます。
分類では、欠陥の種類、サイズ、形状要素、色、さまざまなモフォロジィ(産業によって異なる)によって「クラス」が異なります。ディープラーニングベースの産業画像解析ソフトウェアは、メーカーの自動検査をパワーアップするのみでなく、以前は不可能とされていたプログラミングをしない分類、ソート、グレーディングも行えます。これにより、同じクラスでの大きなばらつきを容認し、許容される異常と真の欠陥を区別しながら、見た目が似ているが異なる製品を区別するなどの検査を最終的に自動化することが可能になります。
コグネックスディープラーニングのようなAIベースのソリューションは、従来のマシンビジョンのパワーを拡張するのみでなく、その視覚的特性によって部品を検査し、選別することで、アセンブリを高速化し、品質とスループットに影響を与える前に生産エラーを捉える手助けをします。