小売業者やEコマース事業者の多くは、返品された品物をいかに効率良く在庫に戻すかという問題を抱えています。ドイツの大手アパレル・アクセサリー販売業者は、コグネックスとSoft Roboticsの支援を受け、それまで手作業で行っていた在庫再計上プロセスを自動化し、利益と効率の向上に成功し高めました。
自動化ソリューションにより、99.9%の精度で手動プロセスを排除
世界中の小売業者が恐れる3つの言葉は、返品・ 商品・ 承認です。
ヨーロッパ最大手の小売企業のひとつは、返品された衣料品やアクセサリーを再販可能な在庫として復旧させるのに苦労していました。こうした問題は、今のeコマースの時代には珍しくありません。最近の統計では、Eコマースで購入された商品の返品率は30%以上に上りますが、実際の店舗では9%にも満たないことが示されています。しかしながら、顧客からの返品を拒否するのは得策ではありません。なぜなら、寛容な返品ルールを持つ小売業者に対し、消費者は92%高い確率でリピート購入する傾向があるからです。
再在庫に関する操作は、多くの理由で困難です。ヨーロッパのとある小売企業では、外部のサービス業者が返品アイテムの受け取り、検品、ポリ袋への再梱包、バーコード貼り付けを行い、パレット大の箱にまとめて配送センターに送り返していました。倉庫作業員にとって、大きな箱の底から商品を見つけることは簡単ではありません。
もう1つの課題は、小売業者にとって、再在庫の収益性がフルフルフィルメント|受注処理|出荷よりもが低いことです。返品在庫の量は季節によって変動する傾向がありますが、セールなどの販促活動によって時期に関係なく返品量が突発的に増加することもあります。予測不可能性とコスト要因が高いため、返品された商品は、再在庫ではなく、多くの場合、寄付または廃棄されます。
あるドイツの小売企業は、ビジョンシステムで制御され、ポリ袋入りの商品を箱からの取り出すことのできる、スキャントンネルを備えたビジョンガイド付きロボットという自動化ソリューションを求めていました。
ポリ袋に貼られたバーコードの課題
使い捨てポリバッグはアパレルおよび関連アクセサリーに推奨されるパッケージですが、自動マテリアルハンドリングおよび仕分けシステムには独自の課題があります。アパレル・アクセサリーの包装として主流である使い捨てポリ袋は、自動材料輸送(マテリアルハンドリング)や仕分けシステムにとって独自の課題を抱えています。なぜなら、ポリ袋は柔らかいため、バーコードリーダで確実に読み取れるようにバーコードを一貫して提示するのが非常に困難だからです。
問題を完全に理解するために、Soft Robotics Inc.(SRI)のエンジニアは、実際に作業員として手作業の再在庫プロセスに手作業の作業員として参加することにしました。\"非常に興奮する仕事ではないと言えるし、箱が巨大なので難しい\"と、のシニアアプリケーション開発マネージャー、Craig DeMelloは説明した。Soft Roboticsのシニアアプリケーション開発マネジャーであるクレイグ・デメロ氏は「正直に言って、特に面白みのある仕事ではありませんし、大きな箱を扱うので難しさもあります。」と語ります。「次から次へと袋に手を伸ばしては、バーコードを探してスキャナーに向ける作業を延々と繰り返すんです。」
Soft Robotics は、パッケージングから受注処理まで、さまざまなアプリケーションを使用して、倉庫や流通センターにロボット自動化ソリューションを提供しています。同社のフルスタック型ピースピッキングソリューションであるSuperPickは、超高速の三次元ビジョンシステム、独自のSoftAI™経路計画アルゴリズム、ソフトグリッピング技術を組み合わせ、ビンピッキングの用途において前例のない柔軟性と拡張性を実現します。
デメロ氏は、この小売業者の自動化を実現し、99.9%超の読み取り精度という顧客からの要求に応えるため、滑りやすい反射性のポリ袋を掴むSuperPickと、不完全なコードでも確実に解読できる強力な画像ベースのバーコードリーダを組み合わせることにしました。
ポリ袋のバーコードの読み取り
Soft RoboticsのSuperPickビンピッキングソリューションを使用してポリ袋をピッキング・移動することは、課題の一部に過ぎませんでした。そこからさらに、ポリ袋のバーコードを読み取って在庫システムに移動させる必要があったのです。
ポリ袋をピッキングした後、SuperPickロボットは、最初のコンベヤに袋を落とします。このシステムは、コンベヤとシュートシステムの経路に沿って、さまざまなポイントでバーコードを取得するように設計されています。搬送ルートには、3組のデュアルDataMan 470シリーズの固定式バーコードリーダが配置され、搬送ルートには、DataMan 470シリーズの固定型バーコードリーダーが3組(デュアル)配置され、上面、側面、下面のバーコードを同時に読み取れるようになっています。DataManリーダはコンベヤの全幅に対応しているため、冬用コートなどの大きな商品と、イヤリングなどの小さな商品が入ったポリバッグの両方を検出できます。
高スループットの物流用途向けに開発された画像ベースのDataMan 470シリーズは、高解像度カメラと高度なバーコード読み取りアルゴリズムが搭載されており、現在利用可能な最速、最も堅牢、そして最も正確な一次元・二次元コードの読み取りを可能とします。
システムがコードを読み取って商品を在庫に戻すと、ポリ袋は最終コンベヤから流通センターへと進みます。コードが読み取れない場合、商品は再試行のためにクリート付コンベアに再循環されます。バーコードの欠落により再循環された場合、その商品はライン外に出され、正確な在庫数を維持するために修正に回されます。
読めないコードは存在しない
「多方向からのバーコード読み取りを可能にするため、ポリ袋を受動的かつ自動的に平らにする方法の開発に多くの時間を費やしました」とSoft Roboticsのシニア製品マネジャーであるオースティン・ハーヴェイ氏は話します。「システムを眺めながら『いくらDataMan 470でもそんな分かりづらいコードを読めるはずがない』と口にしたことは何度もあったのですが、問題なく読み取っていました。今でも99.9%以上の精度を保っています。」
Soft Roboticsは顧客が求めていた99.9%の読み取り率を達成するために、DataManリーダをプログラムし、パフォーマンスを最適化しました。さらに、コグネックスリアルタイムモニタリング(RTM)テクノロジを使用して、コードの読み取り結果と傾向を表示し、ベータテスト中にバーコードの問題を診断して解決するための実用的な洞察を得ました。生産では、システムは平均500ユニット/時間で稼働しており、これは手作業による作業とほぼ同じです。「最初の1時間に限って言えば作業員はロボットを上回ることができますが、その後は減速します。ロボットは休憩を取ることもシフトを変更することもありません。作業員が休憩している間も、ロボットは従来の手作業による作業と同等以上の成果を出すことが可能なのです」とデメロ氏は話します。
迅速な対応により、価値創出までの時間を短縮
プロジェクト全体を通して、デメロ氏とハーヴェイ氏は、コグネックスからのサポートと迅速な対応のレベルに驚いたと言います。
「お客様が求めていた99.9%の精度を達成するためには、すべてのリーダのあらゆる角度を慎重に検討する必要がありました。コグネックスのエンジニア陣は、各スキャナを最大限に活用するスキャンテクノロジのニュアンスを理解するため、定期的に当社に足を運んでくれました。成長を続ける企業として、私達はクライアント様の要求に迅速に対応し、機敏であることに誇りを持っています。私達には、高速で動作するシステムが求められましたが、それには導入のスピードも重要でした。コグネックスは、私達が求めるスピードでサポートしてくれたのです」(ハーヴェイ氏)
デメロ氏によると、この再在庫仕分けの導入ソリューションは、ポリ袋の取り扱いにおいて期待を超える成果を出しており、現在では、返品・再在庫のソリューションとしてだけではなく、出荷のビンピッキングソリューションとしての応用も検討されています。
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